9月は標準的な日大レベルの対策
12月からギアを上げて完成度も高まる
共通テストが得点源に
2次試験は英語と化学を得点源に
まとめ
高校3年の9月の偏差値は40。そこから大阪大学医学部保健学科に現役で合格します。最初は出来るものと出来ないものがはっきりするなど、土台がしっかりしていない状況でしたが、ペースを乱すことなく勉強を進めていきます。
9月は標準的な日大レベルの対策
高校3年の9月から本格的にスタートした受験勉強では、標準的な入試問題レベルである日大レベルから取り組みます。
進学校に行っていて、解ける、解けないは別として難しい問題に対して慣れがありました。そのため、難しい問題が解けるという自負があったというのは大きなメリット。とは言え、解くための土台となる知識などの基礎的な部分が抜けているため、基礎からの勉強は必要でした。
他の現役生同様、学校があるため勉強時間を取りづらく、やりたいものだけやり、出来ないものを後回しにしてしまうなどということがよく見られました。設定した宿題の達成率も低く、11月に入っても十分に勉強が出来ているとは言い難い状況でありながらも、やった部分の完成度は高め。
合間合間の確認テストでは9割を超えるなど、勉強している部分に関しては確実に力になっている、というような状況でした。
12月からギアを上げて完成度も高まる
11月の段階では、客観的に見ても大阪大学に受かるような状況ではありませんでした。勉強そのものにとても苦労している印象でしたが、12月に入る頃には急激に勉強するようになります。
現役生は学校での勉強もあり、必ずしも十分な勉強量を確保できるわけではありませんが、一般的な現役生よりもかなりの勉強量を設定するようになります。全部は出来てはいないものの、やっているものに関しては完成度がどんどん高まっていきます。
これまででも、やっている部分の完成度は高かったことから、やっている量も増えたため力の付き方も同時に高まっていきました。後日談ではありますが、本当に大阪大学に進学することしか考えておらず、ダメだったら浪人するのか、他の学校を受験するのかさえ考えていない状況だったようです。
共通テスト直前になって、とうとう火が着いたということだったのかも知れません。
共通テストが得点源に
共通テスト本番では82%くらいの得点を確保。共通テストが終わるまでは、英単語だけはある程度上のレベルのものを勉強していたくらいで、勉強したのは標準的な入試レベルである日大レベルの参考書だけ。それ以上のレベルであるMARCHレベルの参考書には1冊も手を付けていないという状況で迎えた共通テストでした。
もともと英語が得意であったため、共通テストで英語を得点源に出来たことは大きな強み。苦手な数学でコケることはなく、獲得できる最大限の得点を取ることが出来て、必然的に8割の得点率を超えてきても不思議ではない状況ではありました。
国立大学など共通テストと2次試験を組み合わせる大学では、最低限共通テストで失敗することは避けたいところ。そういった点では、得意な英語で十分な点を取って、苦手な数学では足を引っ張るほどの失敗はしない、というのは理想的な得点の仕方ではあります。
2次試験は英語と化学を得点源に
共通テストが終わった後の2次試験対策では、『化学重要問題集』に取り組むことで、得意の英語と化学を得点源にすることを狙います。『化学重要問題集』は共通テストから難関大学の入試まで対応している必携とも言える問題集。良問を精選して掲載するだけではなく、最新の入試傾向に沿った演習が行えるのがポイントです。
また解説も詳しいため自学自習でも使える1冊です。数学は出来ないわけではないものの、苦手意識とやりたくないという意識が強いという印象でした。大阪大学は典型問題など割と見たことのあるというような解きやすい問題も出題されるため、『CanPass』を使って慣れることを狙います。
『CanPass』は国公立標準問題集と銘打った問題集。全国の人気のある国公立大学の過去問から標準的で良問と言われる問題を集めているため、典型問題などの対策にはちょうど良い参考書です。最終的にはこれだけで、大阪大学医学部保健学科に合格します。
まとめ
これはかなり特殊な例であると言えます。真似できない、というより、真似してはいけない例でしょう。ただポイントとしてあげるならば、勉強した部分の完成度が高かったこと。難しい問題に目が慣れていいて、拒否感や嫌悪感を持っていなかったことも大きいでしょう。
勉強した部分の完成度が高く、その部分が確実に得点できれば、たとえ苦手科目であったとしても大きく足を引っ張ることなく得点できるでしょう。また、ほとんどの時間を日大レベルの標準的なレベルの問題への対応に時間を割いています。標準的な問題では基礎を固めることがとても重要です。
そして基礎が固まっていなければ、難しい問題には対応できません。難しい問題へのアレルギーがなかったことで、固めた基礎をうまく使いながら取りこぼしなく得点していけたことが勝因であると言えます。
難しい問題へのアレルギーは多くの受験生があります。たとえ解けなくても早い段階に目を慣らしておくだけでも、いざ難しい問題へ取り組むとなった時に物怖じせずに向かうことができるでしょう。